SETTAN 器のお話②
神戸市北区 フレンチオーベルジュ SETTAN AUBERGE À NORD KOBE
今回は器のお話しをさせて頂きます。
SETTANで愛用している立杭焼の器。今回は『市野悟窯』市野悟氏の器について。
焼きしめの作品が多い立杭焼の中でもひときわ目を引く『彩色線像嵌』という技法を主としたデザインが印象的な市野さんの作品の数々。
こちらの器はコースの中で、敷地で収穫したお米『SETTAN米』のお料理を盛り付けており、里山らしい温かみと洗練されたシャープさがこのお料理をより際立たせてくれています。
メインダイニングを彩る花器も周りの景観にあわせて衣替えをして頂きました。写真ではお伝えし難いのですが、こちらの花器はかなりの大きさ。。重量15k程の土を捏ねあげ、ロクロで立ち上げてから柔らかい内に模様線を描き、天日干し。彩泥を塗り素焼きし、白化粧を吹き付けてから18時間程の本焼きに入ります。気候にもよりますが、作陶にはおよそ1カ月の時間を要するそうで、伺っただけでもひとつひとつが気の遠くなる工程の数々、、、白化粧の中に浮かび上がっている淡いピンクの紋様がもうすぐ春の到来を告げているようで、心をうたれます。
市野さんの人柄と丁寧な仕事が素晴らしい作品を生み出している。。器を通してモノづくりの大切さをいつも教えて頂いています。
SETTANでの食事後に立杭焼での窯元巡り。この地方ならではの素晴らしく贅沢な一日の過ごし方、シェフのオススメです。
2022-01-22 | Posted in BLOG