SETTAN料理塾
神戸市北区 フレンチオーベルジュ SETTAN AUBERGE À NORD KOBE
先日、第3回SETTAN料理塾が開催されました。
テーマは『フランス郷土料理』。 今回も辻調理師専門学校元西洋料理主任教授 木下先生を講師にお迎えしフランスの郷土料理であるピサラディエールと穴子のマトロートを作りながら、ご説明いただきました。
第1回目からご参加いただいているリピーター様や今回初参加の方、料理人の方から、趣味でお料理をされている主婦の方など総勢17名の参加者様にお集まりいただき賑やかな料理塾となりました。 SETTANからもシェフ吉田はじめ、スタッフ2名が先生の助手として参加させていただきました。
ピサラディエールの歴史はジェノバ共和国の全盛期まで遡ります。19世紀にニースがイタリアからフランスに併合されると、ニースを中心としたプロヴァンスの郷土料理として定着し、イタリア発祥の料理ではありますが現在ではフランス料理としても有名です。
ピサラディエールは塩をせず、 アンチョビとゴルゴンゾーラの塩分だけで仕上げます。
マトロートはフランスの魚料理の1種で魚を赤ワインで煮込んだ料理。フランス語で水夫や船員を意味するmatelotから転じた名前であると考えられています。 ボルドーではウナギのマトロートが一般的ですが、これはジロンド川でウナギが獲れる事と、 赤ワインの産地である事からこの料理がこの地の料理として根付いたとの先生の解説で一同納得。
マトロートの赤ワインは、カベルネソーヴィニヨンとメルロー種を使用。タンニンの多い品種がオススメです。
仕上がりのソースの色合いも大事であずき色が理想的、と先生。
メモを取りながら、真剣に先生の説明を聞く参加者様。
カスレは豚肉ソーセージや鴨肉などの肉類とインゲン豆などを、料理の名前の由来にもなっているカソールと呼ばれる深い陶製の鍋に入れて長時間煮込んで作ります。
カスレを煮込み始めた段階。 この時点ではまだ液体がたっぷりあり、透き通っています。
カスレの焼き上がり。 白インゲン豆は3分の1程が煮崩れる事がポイント。肉類のゼラチン質をしっかり引き出すと、 写真のようにゼラチン質が香ばしく焼けて美味しさに繋がります。
参加者様にカスレを賄いでお召し上がりいただいたのですが、こちらが大好評。
食事中は談笑し合ったり、参加者様同士が連絡先を交換するなど終始和やかな時間が流れていました。
今の時代、創作的なフランス料理や斬新な個の料理が多い中、基本の古典的なフランス料理と正しい料理の作り方が大切だと考える木下先生とシェフ吉田。
これからも少しでもその想いをお伝えできればと思い、定期的に開催させて頂きますので皆様是非ご参加くださいませ。